どうも葉山です。世間は勤労感謝の日ですね。
学生として日々レポートに追われている葉山ですが、
祝日にやっと数学のIA(内部評価のレポート)を終わらせるという
もはや休みでもなんでもない休日を送っていました。
休憩として、IBDPについて思うことをまとめてみようと思います。
ということで今回は、IBDP生が思うIBDPの良いところ、悪いところを紹介してみます。
とはいっても、これはかなり葉山の主観が入っているので
葉山の意見=全てのIBDP生の意見 というわけではありません。
あくまで葉山はこう思っているということを書き連ねたいと思います。
そのため時々毒を吐いてますが許してください。嫌な方はここで閉じていただけると助かる。
それでは、どうぞ。
葉山がIBDPを取得することを決めた訳
先に葉山がDPこと国際バカロレアを取ろうと思った経緯について
軽く書いてみようかな、と思います。
というのも、後述するように国際色豊かな人にとってはDP資格ってかなり便利なので
その辺を各々で整理することはとても大事かと。
葉山はと言いますと、別にIBDPを取りたいと思って学校に入学したというより
全寮制、というところに魅力を感じたからでした。
もともと小学校の環境があまり自分に合わず、自分のやりたいことをのんびりできること、
しかも毎日「宿題終わった〜? じゃ受験勉強するわよ〜テキスト持ってきて〜!」と
葉山の名前を呼ぶ母から当時の葉山は逃げたかったというのが何気に大きいかもしれない。
自分で好きなときに勉強をし、好きなものを探究できる環境が学校にあって
それを自分のプライベートを守りながら全寮制で生活できる。
これがすごく葉山の学校の魅力だと思います。
(実際二人部屋だとプライベートのプの字すらなかったこともあるような気もする)
その学校がたまたま国際バカロレアをやっている学校で、
葉山も入学期間に少し調べていた記憶があります。
将来世界に行くか国内に残るかなんて、考えてもいない時期ですから
「選択肢が増えるなら万々歳かな」程度の気持ちでMYP(中学生版DP)を履修しました。
MYPは授業中の内容を理解してテストをして、レポートを出せばなんとかなったので
DPもそんな感じだろうな、と思いながら日々を過ごしていた記憶があります。
そんな葉山が実際にDPをやってみて一年間が経ちました。
今時点で感じている、IBのいいところと悪いところをそれぞれまとめてみようと思います。
良いところ
1:めっちゃ細かく考える癖がつく
特にTOKでは今まで自分が見てきたものについてよく振り返る機会が多いです。
自分がこの十数年間、何を見て、何を持って、何を感じたか。
自分自身のルーツとか、興味関心をよく掘り下げるきっかけになったかと思います。
先輩方の話を聞いたとき、最も大学生活で役に立った科目は
批判的思考がついたという点から「TOK」って声もありました。
また、TOKだけではなく、EEや科目ごとの内部評価(IA)など
興味のある分野について掘り下げる機会が多々あります。
得意な科目でも、そうでない科目でも、知識を掘り下げて細かく考えて
そうやって成果物を作っていく過程はとても意味のあるものだと思います。
2:いろんなところで使いやすい
いくらか先述した部分もありますが、国際バカロレア資格は世界で通用します。
世界に出て働いてみたい人、世界レベルの大学に出て学習したい人など
そういうニーズのある人にはとても使いやすい資格です。
また、資格を取るからにはそれ相応の視点をカリキュラムで養うということで
学習の観点の中にはケーススタディやグローバルな課題に目を向けることが多いです。
特に葉山の取得している科目「地理」「生物」はほぼケーススタディで勝負するレベルで
地球温暖化や海面上昇はもちろんのこと、細かく噛み砕いて
珊瑚の白化現象や、西日本豪雨災害での洪水の状況、イギリスの橋についた太陽光発電機
などなど、本当に噛み砕かれた小さなピースを事例研究することができます。
国際的な視点を養うのに、たくさんの事例をインプットできるのはかなり強いんじゃないかな。
3:友人と楽しく学べる
よく「受験は団体戦」という言葉がありますが、DPでもこれは応用されるみたいです。
葉山の場合だと、葉山が生物の重要語句を単語帳にまとめて共有したり、
数学のまとめノートを作ってたまに友人に貸したりなど
自分の学びを他者と共有して、協力して学習を進めることが多いです。
ただ葉山の場合、誰かに貸すことはあっても借りることはないです。
なんなら「前日の夜に集まってテスト勉強会しよーぜ」という友人の集いには
早く寝るため、当然の如く呼ばれません。
そのため、葉山の概念で言い換えれば友人と楽しく学ぶことができるって感じ。
4:科目を自分のニーズで選択できる
忘れてたけどこれもかなりでかい。
葉山は理系科目、特に物理が苦手です。
力を一点しか加えていないのに、力を示す矢印が変なところから出現しているのが
本当に意味がわからなくてですね(ごめんなさい物理好きな人)
コナンくんが「真実はいつも一つ!」といつも言っていますが
物理だと服部が「真実なんて六つもありゃ十分やろ」と言ってる感覚です。ごめん服部。
そのため、物理を取らない代わりに生物を取る、など
柔軟な科目選択をすることができます。
葉山はこれで見事に物理と化学を回避しました。
一般の高校はこれができるのか分かりませんが、
共通テストは確か科目選択型もあったような気がするのでそんな感じ。
5:自分の興味を明確にできる
正直もし今DPをしていなかったら
葉山はこうやってブログを書こうと思っていませんし
長編小説も書いていませんし
なんならここまで日本文化にも興味を持っていないです。
DPをやっているからこそ(これにはもちろん、全寮制での生活も影響していますが)
自分は文章を書くことが好きなんだな、ということに気づけたし
喋ることも歌うことも大好きなんだな、ということ
本を読むこと、特に文豪の小説が本当に好きなんだなということ
さらに日本刀の美しさにも気づきました。
それを守っていきたいな、とも思うようになりました。
まさに今、文章の魅力と日本史の魅力に取り憑かれている訳です。
言い方はひどいかもしれませんが(実際今日親に言われたので「確かに」と思って)
そうやって心から取り組んでみたいと思えたことは、とても意味のあるものだと思います。
そんな興味に、心から向き合える活動がありますよね。
そう、CASです。
自分のやりたいこと、やってみたいことを合法的にできるシステム。
葉山はこのシステム大好きです。
この学校が離島じゃなく、都市まで電車で30分くらいで行ける土地にあったら
今頃平和記念公園で修学旅行生へガイドをしたり
刀剣博物館で日本刀のワークショップに参加して何十枚も研究論文を書いたり
毎週休日には博物館と美術館に入り浸り課題や鑑賞をする、みたいな
そんなことをしているんだろうな、と思うくらいに。
悪いところ
ここからは葉山の思う悪いところを書いていこうと思います。
1:国内大志望に優しくない
以前この記事にも書きましたが、国際バカロレアは世界で認められる資格である一方
国内ではまだまだその規模は小さいです。
なんなら必須スコアも桁違いのところがあります。
葉山の志望する「文学部」や「国際文化学部」のDPスコアはだいたい20後半〜30半ばですが
世界の尺度で見れば30半ば取れていればトップ100くらいなら余裕で受験できます。多分。
(流石に Oxford / Cambridge は満点レベルを狙わなければならない様子ですが)
ちなみにこの前「なんで日本は世界ランク低いのにこんなスコア高くて、
海外のは世界ランク高いのにこんなにスコア低いんやろ。」
と進路の先生がおっしゃっていました。確かに、謎。
また、葉山の学校は国内大志望に加え国外大志望も多く
さらに志望大学は名だたる大学ばかりなのでスコアも相当高くしなければなりません。
となると、国内大志望の生徒より国外大志望生徒がいろいろと
有利になりそうな気がします。
最近学校の連絡網も国外大学の情報がよく載るようになりましたし。
2:かなり費用がかかる
実は国際バカロレア(実はでもないか)、かなり費用がかかります。
葉山も最近の情報公開で知ったのですが
Final Examを受けるのに十数万円(円安がさらに進めばさらに増える可能性も)
+教科書代数万円 と
10万単位で金額が動きます。
教科書に関しては(質問もあったので)後々記事にでもしようかと思っていたのですが
下書きが全消しされてしまったので余裕があれば書きます。
そんなこんなで、あまりお財布に優しくありません。
これで望んだスコアが努力したのに取れなかった時の絶望感が半端ない。
3:高い英語力が求められる
そりゃそうだろ、と思われることですが英語力かなり必要。
葉山は日本語を極めて生きていこうと思い立っているので
一度日本語検定一級を受けた(見事に合格範囲外でした)のですが
国際バカロレアはそれの英語版みたいな感じのものが求められます。
そういえば、先生がB2レベルがどうのこうのと言っていましたが
それってだいたいこんな感じ。
英検で言うと準二級〜二級レベルです。うぇ。
基本的な文法や語彙はもちろん、数学や生物などを英語で取るなら
その辺の専門的な英語を理解する必要があります。
そのため、英単語を勉強しているのか数学を勉強しているのか時々わからなくなります。
でもまぁ、最近の大学は英検二級取得がAO入試の必須要件になっているものもあるらしいので
そういうものなのだろうな、と割り切ってみたり。
4:生活の中でかなりグループが分かれる
葉山のクラスが極端にそうなのかもしれない。
ですが、一軍とその他端くれみたいに集団がよく分かれます。
今まで面子が大きなまとまり二つ+小さなまとまり みたいな感じだったのが
大きなまとまりが合併してさらに権力を持つようになり
勉強集会がそこだけで完結してしまうことがしばしば。
葉山のようなコミュ障の場合だと
この集団がテスト前によくやっているようなテストの情報/単語確認会に
見事に参加できません。こぼれ球を拾う感覚でよく聞いています。
生活でも、よくインスタでみんなの勉強の様子が流れてきます。
『IA頑張るぞー』というストーリーを見ながら
「あー葉山はすでに終わったなー」とか思った次の瞬間。
『お疲れ様菓子パーリーだぜ』なるものが流れてきて
葉山以外のほとんどの面子が集まってピースした手だけ映っていた時の衝撃。
これはもはや住んでいる寮が一軍から遠いだけの問題かもしれませんが
それでもかなり疎外感を感じる。
これだからSNSはやめようかと引き際を狙っているのですが
たまにDPの情報が流れてきたりとか
CASでアカウントを運営していたりとか
海外に行ってしまった友人のストーリーを眺めていたりだとかするので
やめようと思ってもなかなかやめられない。別の意味で依存。
5:精神面への負担がすごい
声を大にして言いたい。
ほんとに精神はやられる。まじで。
きっと(偏見は良くない)先ほどのような充実した生活をしている一軍は
とても楽しい日々を送っているのだと思います。
ですが、ストレスや嫌なことがあったって話を誰かにできない環境、
やってもやっても終わらないレポート、
たくさん復習をしたのに全然知らない問題が出題されて点数の取れないテスト、
さらに「やばいやばい」とだけ言って周りを煽るだけの人など
もう全てがストレスの要因なんじゃないかレベルで精神が削れます。
葉山が考えすぎているのが原因かもしれませんが。
よく記事の参考や息抜きに見ているIBの体験談サイト:EDUBALにもありましたが、
(本当に参考になるので是非。)
周りのサポートは命です。
特に両親は金銭的に、そして精神を根気強く支えてくれる存在です。
でも葉山は全寮制のため辛くても相談することができません。
辛いのにやめたいなんて言ったら、今までの学校費用が水の泡になるんだろうな、とか
そう思うともう負のスパイラルです。
両親だけではなく、後輩や先生からの期待を過剰に摂取したり
授業中の先生のちょっと棘のある発言だったり
友人が頑張っている姿を見ると
「自分って本当にダメだな」と思ってガタッと崩れます。
人間崩れると何するかわかりません。多分、絶対、そう。
今まで葉山はそんなことが何回もあって、
中学生の時は一週間家に逃げて引きこもる会をよく開催していました。
ですが、それでもオンラインで授業には参加させられてましたね。
なんならDPが始まると一つ一つの授業の密度が中学生時代の比じゃないので
一コマ休むとテストの大問を一つ落とすのと同義になります。要するに致命傷。
休日だって今日みたいにレポートやテスト勉強しかしてないので
休む暇がない人だってきっとたくさんいるはず。
少なくとも葉山には休日に休んだ記憶がない。
加えて全寮制だと、よほどの熱が出ない限り学校を休ませてくれません。
精神の不調を訴えても、保健室に行って気づいたら二時間目普通に授業してる。
そういえばとある友人は授業休んだら詰むからと、
コロナワクチンの副作用出まくってるのに授業に来てました。それは休めよ。
そんな状況なので精神が余計終わるわけです。
なんなら葉山さん、最近躁鬱がひどいです。
今日も午後ずっと涙が止まんなかったです。
なので今からできること。
頼れる人を作ること。
耐えるのも頼れないのも意外としんどかったりする。
なのでもし友人が頼ってきたら、優しく抱きしめてあげてください。
まとめ
今まで一年間DPをやってきて思ったことをたくさん書いてみました。
改めて読み返してみるとかなり不調になってる(TOKの客観視技術を駆使してみた。)
なので寝ます。寝ないと明日に響きそうな気がする。
ではまた。