IBDPについて:現役DP生の日常

不定期更新。国際バカロレアについて現役生がぶっちゃけます。

【IBDP】DPって受験どうするの? どんな入試方法をすべき?

 

 

ども葉山です。実に二週間ぶりくらいですけども。

世間では夏休みに入りましたね。

葉山の学校も夏休みに入り、エンジョイする人々がちらほらと。

そんな中葉山は強制引きこもり生活をしております。

暇すぎるので久しぶりに端末を開いたわけです。

 

 

 

さて今回は進路についてです。

葉山はこれまでの記事で何度か進路についてぼやいていました。

面倒だの嫌だのめんどくさいだの(つまり面倒)

高校生以上の大人にはこの気持ちがわかるのではないかと思います。というかわかってほしい。

なりたいものやしたいことを決めておかないと大学は選べないし

下手すれば今いる高校の方向性が違うことだってあります。

でも葉山を含めDP生はDPを取得できる学校にいるわけですから、これを活用するべきだとする意見が

いわゆる世論になるのだと思います。親御さんや先生もそれを望む人が多いと思います。

ではここから葉山の完全なる持論と一例をもとに、大学の選び方について考えてみたいと思います。

 

 

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どんな入試方法をすべき?

共通テスト編

大学の種類をまず考えてみましょう。

・国公立

・私立

そして・専門大学

大きく分けてこの三種類だと思います。

そして入試方法ですが、

共通テストはまず難しいと思っています。

これはDPの最終試験、通称ファイナルに由来します。

ファイナルは高校三年生の10月〜11月にあります。秋頃ですね。

ここまでDP生は点数を取るために必死で勉強するわけです。先輩曰く「まじで死ぬ。」

そして終わったーと気が抜けます。

さて、この後二ヶ月後に迫った共通テストに向けて生物や地理をさらに詰め込む勇気と気力が

果たして残っているでしょうか。残っている猛者も中にはいると思います。でも葉山は確実に死ぬ。

「いや生物とってるから生物いけるっしょ?」と思った君。

DPは世界規模のカリキュラムなので、日本と少し教育方法が異なっています。

そのため、日本の教育で求められているものとは違う方向のものを学んでいたり、それ以上を学んだり

要するに日本の指導要領に載っていないことを学ぶのは色々と「めんどくさい」のです。

ということで葉山は共通テストは受けないほうがいいと思っています。

もちろんよく東大の入試に現れる「昨日の夜に六年分の歴史過去問詰めました」とかいう猛者がいない限り

共通テストをすることも可能です。それこそ共テ歴史勉強をCASにして……なんてことも可能っちゃ可能。

 

総合型選抜編

となった時に、DP生がおそらく最も活用するのが

総合型選抜。

葉山も今これでほとんど入試方法を固める方向で入っています。

総合型選抜とは、簡単に言えば

一般選抜「学力! テスト! 頭いいやつこい!」

総合型選抜「特技! アイデア! 頭柔軟なやつこい!」です(脳死

学力というより、高校時代にどんな活動をしてきたか、どんな思考ができるかを測る

想像力やアクティブな人々が大得意な入試です。偏見。

ここで皆さんお気づきでしょうか。

「「「「「「「「CASが使える……だとッ?!」」」」」」」」

そう、CASでここにかけることをする、徳を積んでおくと有利に事を進めやすいです。

CASについてはこちらを見ていただければわかりますが

 

hayamaibdip.hatenablog.com

 

進路に関連するCAS枠として、総合型選抜用を持っておくのも一つの手段です。

 

 

 

総合型選抜での出願方法

 

では具体的に総合型選抜の何に出願できるか。

葉山が今考えている二つをもとに考えていきます。

 

 

自己推薦(旧AO入試

いわゆる自己PRです。自分に何ができるか、この大学に入って何をしたいか。

とても丁寧に説明することのできる入試方法だと思います。

 

メリット

自分が何をしたいのかちゃんと書けること。

あと、総合型選抜という枠組みの中では募集人員は多いです。

参照に東北大学2024年度募集人員を見てみると、

東北大学2024年度募集人員

東北大学 入試センター | Webパンフレット

AO入試部分はちゃんと何人と明記されているのに対し、その他総合選抜枠は「若干人」のみの記載。

若干人ということは毎年合格者数が変動するということなのですが、

それでも年合格者は一桁台になると考えると自己推薦枠がいかに多いかわかると思います。

CASでやったこと、DPでどんな学びをしたか、それを大学でどう生かしたいかなど。

いろいろ書けそうなことはありそうです。

 

デメリット

大きいものとしては、この入試は決してDP資格のために使えるものではないということ。

つまり一般の高校生も受けます。

DPだけではなく、例えば科学オリンピック優勝だったり数学オリンピック全国だったり

そんな葉山からしたら輝かしすぎて灰になるようなもので挑む人もいるわけです。

また、この入試には小論文と面接が付く場合が多いです。

国語が苦手だったり、喋るのが苦手(プレゼンをよくするので平気だと思いますが)な人には

あまり向いていないかもしれない。

むしろ面接では自分の経歴を話すより、国際バカロレアの説明をする時間が増えることになることもあるかも。

自分を売るチャンスのはずなのに、説明だけで終わってしまうのは悲しいような。

だからこれをするなら、別学部でバカロレア入試をしていたり、国際教養学部などでバカロレアに触れるなど

国際バカロレアにある程度理解のある学校、もしくは

国際バカロレアのバの字も関係ないような活動や話したいことがある場合には有効かと思います。

 

 

国際バカロレア特別入試

名前の通り、DPを取得した人・取得見込みの人が受験できるものです。

スコアや取得科目要領などが各大学で規定されており、合致すれば応募可能です。

 

メリット

 

私たちはDPを取得する目的で高校生活してるので、その傍らで受験できるのはいいと思います。

DPの事をよくわかっているからこそできる入試だと思っているので、申し込み期間もファイナルに

あまり被らない、もしくはそこまで負担にならない面接、書類審査だけのところもあったりする。

EEやTOKでやったことを求められるなど、要項は他のものと比べて多いですが、

その分自分を売り込む機会も増えるので。

 

あと大きいものとして、海外大学の受験でもこの枠組みは存在します。

そのため、海外の有名大学に応募する手段が増えます。

医学部に行きたい人や、その他海外の大学で勉強したいと考えると、

DPのスコアによっては入学費用一部免除や無条件合格などをゲットできることもあるみたいです。

 

デメリット

 

国際バカロレア自体が国内に普及されていないこともあり、

国内でバカロレア入試をしている大学は意外と少ないです。

文部科学省が推進していることもあり、最近増えつつあるので将来的にはやりやすくなるとは思います。

https://ibconsortium.mext.go.jp/ib-japan/admissions-policy/

↑このリンクに文科省が現在IB入試を行なっている大学名があるので

参考程度に一度見てみることをお勧めします。やっぱ東京が桁違いに多い。

 

また、バカロレア入試も総合型選抜枠における「若干名」タイプです。

普通科ではなく選択カリキュラムとしてDPを取得している学生なら気にすることは無いと思いますが、

葉山みたいに生徒全員でDPをやってるぜというところになると、

大学だけでなく、高校内だけで大学倍率が跳ね上がりすることもあります。多分。

実際葉山の大学で今人気の国内大学は「東北大学」や「筑波大学」「上智大学」あたりなのですが(持論)

学部が違うにしろおそらく志願者10人はいそうな気がする。なんとなく。

卒業後まで同級生と一緒に勉強するのは避けたい葉山なので、ビクビクしてます。

 

あとこの手の入試は併願が効きにくいこともこっそり考えておくべき。

 

おまけ

 

邪道にはなりますが、共通テストを使わない一般入試というのも一つの手です。

数学は電卓に頼りきりなので難しい分もあるかと思いますが、

例えば英語と現代文だったら。英語だけで受験できる大学があったら。

こういう大学は併願ができるものとできないものとはっきり分かれますが、

総合型が大体一月までに結果が出ることを加味すると

一つの手段として残しておくべきものになると思います。点数だけなら英語はDP生無双できる。

早稲田や法政など、二科目で受験できる大学と調べてみると意外と出てくるので

見てみると良いことがあるかもしれない。奥の手ですが。

 

 

 

 

結局……

 

総合型にもメリットデメリットは多くあります。

ですが確実に言えると思っているのは、一般入試のようにただ勉強すればいいわけでは無いので

DPとの両立は比較的容易いものになると思います。

それぞれの大学の募集要項を見て考えるのも一つ大きな手ですが、

DPが始まる前、あるいは少し余裕がある時間でもいいので

自分がどの大学に応募できるかを一度リストアップするといいかと思います。

葉山は母上がそういうのにうるさい人なので受験できる国立を書き出して提出してました。

結局ほとんど併願が効かなかったので意味は無くなったのですが、調べた意義はあったと思っています。

 

 

 

 

大学選びで最も重要だと思うのは、やはり

自分が何をしたいか、どうありたいか

だと思います。まだ高二のぽっと出に言われたところで重みはないと思いますが。

 

国際バカロレア資格って世界で通用する資格でして、

言うなれば日本の高卒資格が日本国内でしか通じないのに対し、

世界共通カリキュラムで教育を行なっているからこそ、齟齬のない知識や思考を回すことができるんです。

つまり「バカロレア持ってます」と言えば、日本だけではなくアメリカやイギリスなどの先進国、

さらにインドやアフリカ系(海外に詳しくはないので確証は持てませんが)なども含め

ほぼ世界中で活躍できる。

まさに世界191国・地域にビザなしで渡航できる日本のパスポートと同様の価値があるわけです。

だからバカロレアを取る人は大体国連に行きたかったり難民ボランティアをしたいなどといった

グローバルな視野を持って働きたい人、もしくはそれを育みたい人が多いです。

 

正直葉山はそんな世界に興味はなくて

ただ本が好きだったので文学系に行きたいと。なら世界なんて見たところで変わんないやと思っていました。

ただ3月にOxford大学に行かせていただき、世界が日本をどう見ているのか感じて

「あぁ日本も捨てたもんじゃないな」と感じたからこそ日本の伝統を守りたいという思いが強くなり

今の進路、比較文化系に落ち着いています。

人生何があるかわかんないですね。高校生で悟るなって話ではあるけど。

そんな自分のしたいことと、大学のポリシーがばっちり合うところがあれば

そんな奇跡のような大学にお邪魔させていただけたら、

そこでたくさんの新しい掛け替えのない仲間と学ぶことができたら

最高なんだろうな、と思います。

 

 

ということで、今回は葉山の独断と偏見で考える大学選びについてでした。

また次回。