IBDPについて:現役DP生の日常

不定期更新。国際バカロレアについて現役生がぶっちゃけます。

【IBDP】内部評価と外部評価の違いは? 音楽を例に挙げて考えてみた。

少しずつ寒くなってきましたね、どうも葉山です。

10月に入り、いよいよDPの最終試験まで一年を切りました。

焦りと覚悟を決めなければならない時期です。

また、葉山は決まってこのくらいの時期に精神が不安定になるので(寒いの苦手)

今年ことは不登校にならないように頑張ろうと思います。

 

そういえばこそっと書いておきますが、

アクセス数が300を超えました。

夏休みにやっと100到達、だったのですがまさかその倍のスピードで倍以上の閲覧数に。

怖ぇ……。ありがとうございます……。

 

さて今回はDPの課題についてまとめてみた、という記事になります。

葉山自体うまく飲み込めていないので整理をしながらまとめてみます。

 

 

 

 

「形成的」と「総括的」と「最終課題」

IBDPが定める課題には、「形成的評価課題」と「総括的評価課題」というものがあります。

英語にすると "Formative Assessment" & "Summative Assessment".

なのでこれから形成的評価課題=FA 総括的評価課題=SA と記述します。

DPではFAをいくつかこなした後、最後にSAを行います。

これはMYPも一緒でした。

 

イメージで言うならば、マリオのコースを思い出してもらえればと思います。

長いコースの時って、途中で小さい旗があるじゃないですか。

それをとれば次死んでもそこから復活できるやつ。これがFA。

そして最終的にゴールしなければならない比較的高めの旗。これがSA。

コースもとい一つの単元を進めるたびに、DPでは切りの良いところでFAを挟みます。

こうして場数を踏ませておいて、最終的にSAを実施するという仕組みになります。

 

 

最終課題

ですが、SAは最終課題と等しくありません。

SAは各単元の総括として行われるものですが

最数課題は各科目の総括となります。

つまり、最終課題 ≠ SAですが、最終課題 ≒ 最終試験 ということです。

ちなみに最終試験は最終課題の中におけるテスト系のものだと葉山は思っています。

 

内部評価と外部評価

最終課題には内部評価と外部評価というものがあります。

簡単に言えば、提出した評価課題を評価するのが内部か外部かという話です。

 

ここでいう内部とは学校関係者、つまり

・担当科目の先生

・或いはそれに相応する知識を持つ評価者

 などのことを指します。

 

逆に外部評価とは学校に全く関係のない人、つまり

・別の学校でIBDPを教えている先生

・IBO(国際バカロレア機構

 などのことを指します。

普通に考えてIBOが評価するってなかなかハードルが高いような……。

 

それでは、実際に内部評価と外部評価について具体例を見てみましょう。

葉山が一番悩んでいる音楽で。

まず音楽という科目自体について知りたいという方は過去記事をご覧ください。

 

hayamaibdip.hatenablog.com

 

ルーブリック

とその前に「ルーブリック」について説明します。

ルーブリックとはIBDP生、もとい国際バカロレアをしている生徒にとっては

まさにカンニングペーパーになる、素晴らしいものです。

表が書かれていてその中に、「これができていれば満点」的な要項があるものです。

つまりルーブリックに書いてある要項を全て満たしていれば、大体満点が取れる代物。

まぁこれが数学で「テスト8割取ったら評価満点な」と言われたら無理案件ですが、

大体これを見ておけばDPはなんとかなります。

 

内部評価

音楽には評価科目のカテゴリが3つに分かれていて、それぞれ

・文脈に沿った音楽の探究

・音楽の実験

・音楽の発表

です。HLでは

現代の音楽クリエイター  が追加されます。

葉山はHLではないので説明がうまくできません。ごめんね。

音楽科目における内部評価は「音楽の実験」と呼ばれるものになります。

音楽の実験

ここでは、地域的&グローバルな文脈に沿った馴染みのない音楽を扱います。

葉山の学校では、これを「Jazz」として扱っていて

Jazz の即興演奏:Improvisation (スペル合ってるかな) をやっています。

 

評価は必ずしも完璧にやらなければならないというわけではないです。

もちろん点の取れる書き方をするべきではあるんですけど、

音楽の場合は「一部の抜粋部分に関する分析」を「理論を用いて詳細に」書くことが必要です。

音楽的素材を3つ持ってきて、それを実際に演奏したり分析したりする課題になります。

 

実験したらそれをレポートにまとめます。

葉山は日本語で音楽を行なっているので、日本語でレポートを書きます。

  • 選択した音楽への十分な理解
  • 音楽的な要素の発見・特定
  • それをどのように実践したのか(選択した技術)

これらをまとめたレポートを書くんですけど、大体これが3000字。(英語は1500字)

エビデンスは基本字数に含まれません。でも意外と3000字って少ない。

 

理論って例えばなんだよ、と思った方に向けて説明をしてみると

例えば葉山が今扱っているJazzですと、

JazzってClassicみたいにちゃんと拍を揃えて演奏しなくてもいいんです。

あと、不協和音が出てもそれを上手く処理できればなんとかなるんです。

(だから葉山はピアノ弾けないのにピアノで即興演奏を録っています)

その演奏においてどんなふうにリズムをずらして演奏をしたのか、

不協和音っぽく聞こえるものはどうしてよく聞こえるのか/上手く聞こえるためにはどうすれば良いか

そんなことを理論で説明します。教会旋法とかマイナーモードとか使って。

 

外部評価

外部評価は、先程上げなかった二つが該当します。

文脈に沿った音楽の探究

この「文脈」に沿った音楽の探究では文脈を全て網羅した音楽を分析します。

文脈って主に3つあって、

  • 個人的
  • 地域的
  • グローバル的

です。

例えば葉山の場合、この前の大会で演奏した曲は「個人的」な関わりのある音楽

日本或いは葉山の住んでいる地域、もしくはその辺の国に関連する音楽は「地域的」に関わる音楽

世界的に有名、或いは世界にcontextがある音楽は「グローバル的」な関わりのある音楽

となります。

 

この使用する音楽は、DP音楽で扱った音楽が望ましいです。

もちろん自分が今までやってきた音楽で使えるものがあるのならそれでも良し。

ただ、この音楽の単元で様々にやってきた「形成的」&「総括的」評価課題の中で

一番成績の良かったもの=一番よく分析できていたもの を選ぶと楽です。エビデンスがあるので。

 

この課題では、記述課題と音源のアップロードを行います。

つまり音源はある程度分析が反映されている≒上手い演奏をしなくてはなりません。

そして記述課題は英語で2400字、日本語で4800字です。

(夏課題でこれをやったのですが字数制限を無視して葉山は8000字書きました)

要項はちゃんと確認すべし。

 

この記述課題で最も求められていることは、おそらく創作課題と演奏課題の分析です。

DP音楽ではカリキュラムの中に音源の創作と演奏は必ず入ります。

そのため、創作や演奏の過程で何に気をつけたのか、どのような工夫をしたのか

事細かに書いておくとこの時ジャーナルを書きやすいです。葉山は夏課題で痛感しました。

引用する楽譜の枚数や音源の抜粋時間に制限はあるものの

どこに焦点を当てるか吟味しないと葉山みたいに

すんごい量の文章を書かなければならない使命感がくるので。ゲフン

 

音楽の発表

この課題では「プログラムノート」を作って演奏します。そりゃ発表なので。

プログラムノート、簡単に説明するとライブのセトリみたいなものです。

葉山みたいな演奏者がその課題で何を演奏するか、どんな曲か、どんな特徴があるかなどを

まとめたリーフレットみたいなもの。

ちなみにこれ、MYPのG7だったかG8だったか、どこかの課題で作ります。あれはひどかった

 

ここで選ぶ音楽は、四つの「探究領域」から選ばれます。

探究領域やら文脈やらいろんな文言が多いですね。

さらにDPはこれをAOK:Area of Knowledge と略すんです。略語好きですね、DPって。

この探究領域はこんな感じ。

  1. 社会文化的また政治的表現のための音楽
  2. 聴くため、演奏するための音楽
  3. 劇的なインパクトのための音楽、動きを伴う音楽、エンターテイメントのための音楽
  4. 電子・デジタル時代の音楽テクノロジー

このAOKに合うように音楽を適当に選びます。これは別に一貫性を持たせる必要はなくて

ただ葉山ならパーカス・ドラムスのように「個人に深く関連のある」ものが良いらしい。

プログラムノートは英語600語、日本語1200字でまとめられます。

 

ちなみに葉山が器楽部で格闘した問題の原因がこれです。

この課題、4つのAOKのうち2つは作曲、もう2つは演奏課題(ソロを含む)になります。

葉山は器楽部で持ち曲・さらに言えばソロ曲があるのですが

葉山は部活をCASとして登録してしていました。

CASは課題と関連のないものにしなくてはなりません。なので大問題。

その結果、葉山はCASとしての器楽部(というか多分器楽自体)を11月に辞めることにしました。

最も、前回大会に行った時に引き時だと思ったのが一番大きいですが。

 

演奏と作曲に関わるAOKの選び方ですが、葉山の意見を述べておきます。

まず、自分が大得意:絶対にやりたい曲がある人はそのAOKを見てみると良いと思います。

葉山は部活で使っていた曲がAOKの2になるので、それを基準に決めました。

もしAOKが被るようでも大丈夫。

DPってこじつけの教科なので

論をうまい具合に通してAOKを全て埋めましょう。

持論ですが、政治的音楽やテクノロジー教会旋法DTMで作曲をすればクリアできるはず。

葉山は歌が得意なので、AOK3はミュージカル系を歌ってしまおうかと模索中です。

 

まとめ

ということで、今回は評価の違いについてまとめてみました。

音楽の評価って意外と難しい印象を受けていたんですけど

内容がなんとなく分かっただけでもマシだと思っておきます。

あとエビデンスって大事ですね。

 

ではこの辺で。