IBDP体験記 現役DP生が国際バカロレアを解説してみた

不定期更新。国際バカロレアについて現役生がぶっちゃけます。

【IBDP】 テストによく出る! 指示用語について解説してみた。

どうも葉山です。

少し前に誕生日を迎えました。

もう18歳です。大人です、選挙権があります。

この世に生を受け、声を上げた日から18年。かなりあっという間ですね。

人生もそんな感じで早く終わっていくのだろうかとなんだか寂しくなり、

葉山さんこの前家に帰ってみました。

全寮制の学校にいる葉山は、実家に時々(月一で帰れるか否かレベルで)しか帰りません。

その時にせっかくだから〜と一人でせっせと朝ごはんを作ってみました。

いつもは母がパンを焼いてくれるんだけど、今回は自分で卵焼きをお手製。

実はかつて家庭科の時にあまりにもひどい卵焼き(というより卵そぼろになった)を

「葉山何作っとん、下手くそかよw」と嗤ってきた野郎がいましてですね、

それが悔しくてある長期休暇では毎日朝ごはんに卵焼きを作っていた時代がありました。

今では出来立てトロトロ、冷めてもふわふわ、

黄金色に輝く綺麗な卵焼きを焼けるようになりました。えっへん。

かなり家族にも好評です。ふふん。どうだ見たかー!(すみません)

 

 

蛇足ですが、先日葉山さん進路面談をしまして。

その時になんと、進路担当の先生にこのブログの存在がバレました。

正直、葉山のブログが高校中に知れ渡ることに抵抗はありますが、

国際バカロレアに携わる先生が毎年入れ替わる(離 / 着任の関係で)ので

そうした先生方に国際バカロレアを、少なくともDP(ディプロマ)を

伝えるツールとして使っていただけるなら万々歳かなと思っています。

そもそも葉山はIBDPを普及するためにこのブログを運営しているのであって

(そのためにわかりやすく噛み砕いた説明を心がけているつもり)なので

たくさん先生に読んでいただけると、葉山はとても喜びます。

(実際葉山のブログ読者、何名か学校の先生や塾講師の方がいらっしゃるので

その辺の需要はあるのかな、と葉山は認識しています。)

ということで先生お願いします(ここで言うな)

 

 

さて、模擬試験まで残り八週間を切りました。

正直なところ、こんなブログ書いている暇はないのですが

ここでまとめないと葉山自身がうまく理解できないこととか

整理したいことを整理できないことがよくあるので

時々ここに出現しているわけです。

流石に試験一ヶ月前くらいになったら自然と頻度は落ちると思いますが、

もうちょっとだけ葉山の思考整理に付き合っていただければと思います。

 

 

今回はそんな疑問の一つ、

「指示用語」

について考えてみます。

時々テストに出てくるこいつ、一体何者なのか。

のんびり探ってみましょう。

 

 

 

指示用語ってなに?

 

簡単に解釈すれば何かを「指示」してくる「用語」です。

すごく上から目線な上司みたいな印象を受けますね。

それは置いておいて。

真面目に解説すると、IBO(国際バカロレア本部)が問題を作成したとき、

特に問題文にて「これを答えてくれ諸君!」というのを示してくれる

魔法の言葉です。

 

 

どこに書いてあるの?

 

例えば、数学の問題で

「Determine what this number means」と問われたとしてみましょうか。

(訳:この数字が何を意味するか定義しなさい。)

こんな感じで、特に問題文の 一単語目

日本語なら最後の 〇〇しなさい 部分にまとめられていることが多いです。

あくまで葉山の主観です。信憑性は低いです。

 

 

どんな種類がある?

 

基本的に、指示用語はそれぞれの教科で定められています。

もちろん全ての教科で同じような指示用語を使っているように見えますが、

各教科で微妙に違いがある(気がする)ので、

それぞれの教科毎に確認することをお勧めします。

日本語と英語(あくまで訳文的な立ち位置で)は基本一致するように作られているようですが、

文系科目と理系科目では情報の質というか種類というか、そういうものがやっぱり違うので、

必ず各教科で確認することをお勧めします。

 

ちなみにどこで確認できるかというと、

各教科に必ず一つは存在しているバイブルこと

指導の手引き

の最後の方にまとめてあります。

 

 

 

実際に見てみよう

 

ということで、実際に生物の指導の手引きに書いてある指示用語を見てみましょう。

Group4 生物の指示用語
(「生物」指導の手引き 2016年第一回評価 P.179より)

少しずつ解説してみます。

 

 

評価目標

 

これはどうやら、理科系科目に定められている科学の本質を理解するための

評価目標のことらしいです。

主に4つあって、

  1. 事実や方法論に対して知識と理解を示す
  2. 事実や方法論を応用する
  3. 仮説や方法論、データを公式化、分析、評価する
  4. 洞察力があり倫理に適った研究を行うのに必要な様々なスキルを示す

かなり要約しましたが、大体こんな感じ。

おそらく、評価目標4を内部評価のレポートで評価するんだと思います。

hayamaibdip.hatenablog.com

 

ですが正直に書くと、

葉山はこの評価目標の存在を知らないままここまで健全に生きているので

わかったところで何かがプラスになるわけではなさそうです。

あくまで「そんなのがあるんだー、へー。」的なノリで把握していただければいいかな、と。

 

 

指示用語と意味

 

それぞれの指示用語には、その問題が何を求めているのかを明確に示す手がかりがあります。

国語HL流に言うならば、明示的意味と暗示的意味が相互作用して

作者が読者に問いたい主題を突きつけてくるみたいなイメージです。

もっと噛み砕くなら、

「夏」と言ったら「スイカ割り」

地球温暖化」と言ったら「二酸化炭素

「色黒」と言ったら「松崎しげる」のように

一つの言葉(指示用語)が絶対「これだ!」となる答えを持っている感じです。

例えには賛否両論あると思いますがご容赦くださいね

 

例えば「図示しなさい」と言われた場合、葉山たちがしなければならないことは

  • 特徴に沿って正確な図 / グラフ を一定の縮尺を用いて描く
  • ラベル(注釈:その値や特徴が何を示しているか)を示す

となります。

逆に言えば、これ以外何もしなくていいです。

 

図示しなさいと言われているのにもかかわらず、

説明の文章を熟々と書いてしまうと、

(もちろん加点式なのでこの文章で何点か追加される可能性は十分ありますが)

求められていることとは少し逸れているので的外れな回答になってしまう可能性がある他、

単純にタイムロスになります。


こんな感じで、それぞれの指示用語が何を求めているのか、

さらに 何を書くべきなのか

しっかり把握しておく必要があるというわけです。

 

 

よく出る指示用語は?

 

これは完璧に葉山の主観によりまくりなので当てにしないで欲しいのですが、

  • (詳しく / 簡単に)述べなさい - 計算を省いた単純な説明
  • 概算しなさい - おおよその値を求める
  • 特定しなさい - 数ある可能性の中から答えを一つ特定する
  • 分析しなさい - 本質的な構造を明らかにするために分解する
  • 比較・対比しなさい - 共通点 & 相違点を明示
  • 推論しなさい - 与えられた情報から結論を導く
  • 論じなさい - 様々な要因や仮説などを考慮しながらバランスよく批評する
  • 評価しなさい - 長所と短所を比較し、価値を定める
  • 説明しなさい - 理由や要因などを詳しく述べる
  • 予測しなさい - 予想される結果を示す
  • 提案しなさい - 解決策や仮説を提示する

 

この辺はよく見るかなーと思います。

特に「比較・対比しなさい」はPaper 2に絶対出てくる問いです。

共通点で1点、相違点で1点が基本形なので慣れておくと吉。

 

おそらくこの文章だけだと理解しにくい節も多々あると思います。

そんな時には過去問を見てみる。

そうすると、指示用語がどんな場合に使われていたかをみることができます。

より一層理解を深めるためには効果的です。

 

例えば「推論しなさい」ならPaper 2のSection Aにて

様々なグラフデータを提示した後に総括的な結論を導くときに使われがちだとか、

「概算しなさい」はグラフ読み取りとか計算問題とかで頻出するとか、

「分析しなさい」や「詳しく論じなさい」はPaper 2のラスボスこと7, 8点問題に

用いられがちな指示用語だとか。

要するに場数をこなせばなんとなく答える形式が見えてくるよーということです。

葉山にとっては「比較・対比しなさい」がとても難敵でしたが、

この指示用語のコツを見つけたおかげで、確実に2点取れるようになりましたとさ。

 

一応生物の課題について解説した記事も貼っておきます。

hayamaibdip.hatenablog.com

 

 

 

まとめ

 

ということで今回の記事では「指示用語」について解説してみました。

今回扱った指示用語はあくまで「生物」の指示用語なので、

地理とか化学とか、科目によって若干の違いがあると思います。

そういった部分は、しっかりと「比較・対比」した上で

何を書くべきか頭の中で整理することができれば、

記述問題にも少しは立ち向かえるようになるのではないでしょうか。

 

ではでは〜。